少しずつ改善する眠りがくれた、毎日の小さな光
体調が思わしくない時、心も体も休まらない状況は本当につらいものです。特に眠れない夜が続くと、先の見えない不安や焦りを感じてしまうこともありました。横になっても目が冴えてしまったり、浅い眠りの中で何度も目が覚めたり。そんな夜明けを迎えるたびに、体力だけでなく気力までもが削られていくように感じていました。
眠れない日々の中で感じていたこと
以前は、少しでも横になればすぐに眠れる方でした。しかし体調を崩してからは、その「当たり前」がどんなに尊いものだったかを痛感しました。眠れない自分を責めてしまったり、日中に襲ってくる強い倦怠感にどうしようもなく落ち込んだりすることもありました。夜が来るのが怖く感じる日もありました。体は疲れているのに眠れない、この状況から抜け出せないのではないか、という思いが心を重くしていたのです。
小さな変化への気づき
そんな日々の中で、何か一つでも状況を良くしたいという思いから、できる範囲でいくつかのことを試してみました。温かい飲み物を飲む、寝る前にリラックスできる音楽を聴く、軽いストレッチをするなど、本当にささやかなことばかりです。劇的な変化はすぐには訪れませんでしたが、ある朝、ふと「あれ、今日は少しだけ長く眠れたかもしれない」と感じた瞬間がありました。時計を見ると、いつもよりほんの少しだけ遅い時間でした。そして何より、目覚めた時の体の重さが、いつもの「鉛のように重い」感じとは少し違ったのです。ほんのわずかですが、体の奥から軽い感覚がありました。
その小さな「いつもより」がくれた光
その日の午前中は、いつもより少しだけ体が動くような気がしました。そして、ほんの少しですが心にも余裕が生まれたように感じました。それは、それまでの眠れない日々が暗いトンネルだとしたら、その向こうに遠く小さな光が見えたような感覚でした。「あぁ、少しでも眠れると、こんなにも違うものなのか」と、改めて気づかされたのです。その「少しだけよく眠れた」という小さな出来事が、次に眠れない夜が来たとしても、「またいつか、今日のように眠れる日が来るかもしれない」という、ささやかですが確かな希望へと繋がりました。
完璧を目指さなくても
もちろん、それからもすぐにぐっすり眠れるようになったわけではありません。波があり、また眠れない夜も訪れます。しかし、あの日の小さな気づきからは、「完璧に眠れなくても大丈夫。少しでも良く眠れたら、それが今日の小さな一歩だ」と、自分を責める代わりに労われるようになった気がします。睡眠を「取り戻さなければならないもの」として追い求めるのではなく、「今の自分にとって、少しでも心地よい眠りとは何か」と、探求するような気持ちに変わりました。
体調と向き合う道のりは長く感じることもあります。劇的な回復ではなくても、このように日常のほんの小さな部分に変化や改善を見つけられた時、それは自分にとっての希望の光となるのだと感じています。完全ではないかもしれないけれど、確かに少しずつ前に進めている。そう思えることが、明日へ繋がる力になるのだと思っています。このサイトが、そのような小さな光を分かち合い、皆さんの歩む道を少しでも照らす場所となれば嬉しく思います。