体調の波を受け入れて見つけた、自分を労わる小さな光
体調の波と向き合う日々の中で
体調に波があること。それは、私たち体調に不安を抱える者にとって、日常でありながらも、しばしば心を乱す原因となり得ます。良い日が続いたかと思えば、突然深い谷底に突き落とされるような辛さを感じたり、先の見えない不安に立ち尽くしたり。そんな体調の移り変わりに、自分自身を責めてしまう日もありました。「なぜ他の人のようにできないのだろう」「いつまでこの状態が続くのだろう」と、心はいつも焦燥感や自己否定の影に覆われていたように思います。
特に辛かったのは、体調が良い日に立てた小さな計画が、あっけなく崩れてしまう時でした。せっかく前向きになれたのに、また動けなくなってしまう。その度に、希望の光が見えなくなり、落ち込みは深まるばかりでした。
「波がある」という事実を受け入れる
ある時、ふと気づいたことがあります。体調に波があるというのは、私自身の意志や努力が足りないせいではなく、今の私の体が持っている性質なのだ、ということです。まるで海に波があるように、私たちの体調にも自然なリズムや変動がある。そう捉え直してみると、少しだけ肩の力が抜けたように感じました。
それからは、「今日は波が高い日」「今日は波が低い日」と、天気予報を見るような感覚で、客観的に自分の体調を観察することを心がけるようになりました。波が高い日には、無理のない範囲で、少しだけ活動をしてみる。そして、波が低い日には、「今は休息が必要な時なのだな」と潔く休みを選択する。以前は、休むことに強い罪悪感がありましたが、「今日の自分には休息こそが必要なケアだ」と考えることで、その罪悪感は薄れていきました。
波が低い日でも、自分を労わる小さな行動を取り入れることを意識しました。例えば、温かい飲み物をゆっくりと味わう時間を持つこと。好きな音楽を小さな音量で聴くこと。窓の外を流れる雲や、葉っぱの揺れをただ眺めること。以前なら「何もできない」と絶望していた状況でも、「これならできる」というささやかな行動を見つけることで、完全に無力だと感じることは減りました。
自分に必要な「小さなケア」を
体調の波を受け入れることは、決して「もう頑張れない」と諦めることではありませんでした。むしろ、今の自分に何が必要なのかを、より深く理解するための大切な一歩だったのです。体調が良い日には、その恵みに感謝し、できることを楽しむ。体調が低い日には、無理に何かをしようとせず、自分を優しく労わる。そうやって、日々の体調に合わせて、自分に必要な「小さなケア」を選んでいく。
この考え方に出会ってから、体調の波に一喜一憂する回数は減り、心が穏やかになる時間が増えました。波が高くても低くても、どんな自分であっても、その時々にできること、自分を大切にすることを見つける。その一つ一つが、私にとっての小さな光となっています。完璧な日ばかりでなくても大丈夫。どんな日にも、自分に寄り添い、労わることはできるのだと気づかされました。
小さな光を分かち合う場所
体調の波と向き合い、その中で見つけた自分なりの折り合いのつけ方や、ささやかな希望の種。それは、一人で抱え込んでいると見えにくくなってしまうこともあります。こうして、同じような経験を持つ方々が、それぞれの場所で見つけた「小さな光」を分かち合うことは、私たちの足元を照らす温かい灯りとなるでしょう。どんな小さな気づきでも、それはきっと、誰かの希望に繋がっているのだと思います。