みんなの小さな光

失ったと思っていた経験が、今の私にくれた光

Tags: 体調不良, 経験, 希望, 気づき, 回復期

体調が優れない日々が続き、以前のように活動することが難しくなった時、多くのことを失ってしまったような気持ちになることがあります。当たり前にできていたことができなくなり、自身の無力感に苛まれることも少なくありません。しかし、そんな中でも、思わぬ形で過去の自分が積み重ねてきた経験やスキルが、今の自分を支えてくれる「小さな光」となることがあります。

以前の自分、今の自分

私自身も、体調を崩して外での活動が制限されるようになった時、それまでの仕事や趣味で培ってきた様々な経験は、もう役に立たないものだと思っていました。人と会う機会も減り、家の中で静かに過ごす時間が増えたのです。思うように体が動かず、以前の自分とはかけ離れてしまったように感じられ、自分の価値が失われたかのような虚無感に襲われる日もありました。

思わぬ場所で見つけた「できること」

完全に失われたと思っていた時間の中で、ある時、友人から簡単な資料作成を頼まれました。以前の仕事で慣れ親しんでいたパソコンの操作や文書作成のスキルが、自然と役立ったのです。以前は当たり前のように行っていた作業でしたが、手際よく終えることができ、友人から感謝の言葉をもらいました。その時、「ああ、失ったと思っていたけれど、私の体の中にはまだ活かせるものが残っていたんだ」という温かい気持ちが湧き上がりました。

また別の時には、以前少しだけ興味を持って学んだことのある分野の知識が、自宅でできるオンラインのコミュニティ活動の中で思わぬヒントを与えてくれることもありました。完全に忘れていたと思っていた学びが、思いがけない形で繋がり、小さな発見や、誰かの役に立てたという達成感をもたらしてくれたのです。それは、大きなことではなく、本当に小さなことでしたが、その時の私の心には明るい光が灯るようでした。

形を変えて残るもの

体調が万全でない時、私たちは「できないこと」に目が行きがちです。以前との比較で、自身の状況を悲観してしまうこともあります。しかし、過去の経験や積み重ねてきたことは、決して無駄になるわけではありません。形を変え、あるいは思わぬ場面で、今の私たちに寄り添い、小さな「できた」や喜びを与えてくれることがあります。それは、過去の自分からのエールのように感じられることもあります。

今ある状況の中で、何ができるだろうか、何に気づけるだろうかと静かに自分と向き合う時間を持つことで、失ったと思っていたものの中に、実は大切な光が残っていたことに気づくことがあります。それは、体調が回復していく過程だけでなく、たとえ今の状態が続いても、自分の中に確かに息づいている希望の種のように感じられます。

このサイトを通じて、私たち一人ひとりが持つ、そうした形を変えた「小さな光」を分かち合うことができれば、きっとお互いの希望に繋がると信じています。